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日別アーカイブ: 2025年11月10日

ももちゃんのおかきだより~part14~

皆さんこんにちは

株式会社米菓桃乃屋の更新担当の中西です。

 

~手焼き職人の季節仕事~

 

おせんべい職人にとって、11月は腕の見せどころ。
火加減、焼きの速度、仕上げの塗り──どれも季節の空気によって微妙に変わります。

🔥1. 炭火の音を聴く仕事

手焼きせんべいは、ただ焼くだけではなく、音を聴いて焼くのが極意。
“パチッ、パチパチ…”と米が膨らむ音を聞き分けて、裏返すタイミングを判断します。

職人が使うのは「耳」「目」「鼻」。
目で焼き色を見て、耳で乾き具合を聞き、鼻で焦げる寸前の香りを察知する。
11月の乾いた空気は、これらの感覚を一層研ぎ澄ませてくれます。

🍘2. 塗り醤油の深み

焼き上がったせんべいに塗るのは、
“二度仕込み醤油”と“みりん”を合わせた特製たれ。
塗った瞬間に香ばしい煙が立ちのぼり、
その香りは通りまで届くほど。

この時期はたれの粘度も変わりやすいため、
職人は気温と湿度を見てたれの濃度を毎日調整します。
寒さが増すほど、醤油の香りも引き締まり、
「秋の香り」が一層際立ちます🍁。

🌾3. 米の声を聴く

うるち米の配合、もち米の割合、水分含有量──
どれも微妙な違いで焼き上がりが変わります。
職人は“今日の米”を見て、火の強さを決めます。

11月は新米が多く、水分がやや多いため、
「じっくり乾かしてから焼く」のが鉄則。
乾燥不足のまま焼くと割れたり焦げたりするため、
下準備の「天日干し」も欠かせません☀️。

🍵4. 職人が語る11月の味

「冬の入口、空気が冷たく澄んでくる頃が、一番せんべいが美味しい」
「炭の赤とせんべいの香り、そしてお客様の“パリッ”の音が響く時期」

そんな職人たちの想いが、1枚1枚に込められています。

✨まとめ

手焼き職人にとって11月は「技が生きる季節」。
空気の乾きが火を育て、香ばしさを深めます。
ひと口で秋を感じる、そんな“音と香りのおせんべい”をぜひ味わってください🍘🔥。